国土交通省によるGISモデル地区実証実験(平成12~13年度調査)「地域空間基盤データの共有化手法(大阪地区)」において、官民が所有する大縮尺空間データ(1/500 レベル地形図データ)を相互に流通させること、大阪地区における空間基盤データの共有化が提言されました。
GIS 大縮尺空間データ官民共有化推進協議会(以下、GIS官民協議会と呼ぶ)は、この提言内容の実現を目ざし、2002(平成14)年11月に発足しました。GIS官民協議会では、4つのワーキング活動(空間基盤データの整備と更新、コンテンツの整備と流通、運営主体の検討、技術支援・普及促進)を行っています。
支援グループは、GIS官民協議会の各ワーキング活動をスムーズに行うため、官民協議会の技術支援、普及促進活動を行っているワーキング(WG4)の下部組織として2008(平成20)年に設置され、WG4の活動を技術面で支援してきました。
支援グループの長年の成果を安定的に、継続的にサービス提供するために、2020年4月に(一社)GIS支援センターを設立し、技術面のサポートと民間連携を推進する組織として、Techグループを結成しました。
これまでの取組み
2020年度~ : GIS-SC Techグループ
~2019年度 : GIS官民協議会 支援グループ
GIS-SC Techグループ
2020年度
GoProの動画の経路を地図上に表示し、動画再生時にその位置を表示する機能の開発
ドローンに搭載されカメラの動画が容易に入手することが可能となるが、そのデータの場所を用意に知る手段がないため、GoProの動画を対象にした機能の開発を行った。
3次元点群データのWeb公開機能の開発
3次元点群データは、データ量が大きく、Web上でデータ公開するのが難しい。しかし、OSSで公開データへの変換、公開ツールを組み合わせることになって実現可能となってきている。
一連の処理手順の確認と公開機能の実装を試験的に実施した。
地理院地図Vector(仮)を利用したDXF出力機能の開発
2020年3月に地理院地図Vectorが公開された。このデータを変換元データとして利用し、CADユーザーが利用できるDXF形式のCADデータをダウンロードできる機能を構築した。この機能については、GIS学会 第29回学術研究発表大会において、報告を行いました。
CADデータを流通させる目的
・CADユーザが、基盤地図情報を工事計画図や完了図のCAD図面の背景図として利用して、
基盤地図情報に変更情報を加えた図面を作成する
・そのCADデータを基盤地図情報の更新元情報として活用する
・CADユーザに地理院地図の更新情報の供給者という役割を担ってもらう
DXF出力機能を試験公開をしており、既に和歌山県内の国道、県道に沿ってDXFファイルを出力しているユーザーが存在している。
ウェブマッピングクライアントの構築
GIS官民協議会 支援グループで提供してきたシステムは、Heron-MCをベースシステムとして利用してきましたが、採用しているライフブラリーが古く、最近のベクトルデータの配信には対応ができない状況にありました。
そのため、新たにOpenLayers6、ExtJS6をベースソフトとして、新しいWeb Mapping Clientを作成しました。
この新しいフレームワークを共同開発をしてくれる個人、企業があれば、力をお貸しいただけないでしょうか。
GIS官民協議会 支援グループ
2019年度
防災マップ作成体験学習を鳳小学校で実施 (2/21)
地図に自宅、危険箇所、避難所ルート書き込み、その後、100年前と50年前の地図との重ね合わせ、津波浸水地区、河川浸水地区、活断層の図面の重ね合せを行い、子供たちに地域を理解してもらいました。
(一社)データクレイドルとの意見交換(12/14)
Geoアクティビティコンテストにおいて、地域貢献賞を受賞された(一社)データクレイドと支援グループが意見交換を実施しました。支援グループが構築し、CIVIL3により防災訓練において利用している災害情報共有システムの利用事例等を説明しました。
Geoアクティビティコンテスト2019 電子国土賞 受賞(11/28-30)
課題名:遠隔地支援による津波防災マップ作成 ~逗子市新宿地区の事例~
電子国土賞受賞式、逗子市担当者との意見交換
地理情報システム学会賞2019 実践部門 受賞(10/20)
表彰式には、支援グループを代表して、一氏さんが表彰状、盾をいただきました。
右から順に、代表理事である碓井先生(元GIS学会長)、一氏さん、長年ご指導していただいている窪田先生(関西大学)、賞状には、実践部門 第1号 と書かれています。
FOSS4G KOBE ポスターセッションに道路工事調整システムの事例を展示(10/13)
日本におけるFOSS4Gローカルシンポジウムとして、海外の動向や最先端のツール、技術などをご紹介し、ビジネス、行政、学術などの立場を超えた、フリーでオープンな地理空間情報に関連したコミュニティをつなぎ合わせるためのイベントです。
CIVIL3連携災害対策訓練に災害情報共有システムVer2を提供(9/2)
2015年度の大阪府の防災訓練、CIVIL3で防災訓練等で利用してきたシステムを改造し、災害現場の状況報告をスマートフォーンの機能を最大限に利用して写真、動画を送付できるようにしました。
淀川水防・大阪府地域防災総合演習に災害情報共有システムを展示(5/25)
GIS官民協議会 支援グループ
2018年度
大阪府都市整備部_地震・津波災害対策訓練(1/17)
大阪府測量設計業協会との連携訓練で災害情報共有システムを提供しました。
貝塚市総合防災訓練において、災害情報共有システムを展示(12/1)
iシステムリサーチによるイベント「試してみようGNSS」が実施されました。
参加者に機材の入ったリュックを背負い、GNSSアンテナを取り付けた棒を持ってもらい、パイロンを順に真っすぐ歩いてもらいました。歩いた軌跡をプリントアウトして、参加者に記念に渡しました。
左から3番目の図は、受付でGNSSアンテナで受信した座標をリアルタイムで、モニターに位置が表示されているものです。右図は、サイト管理者が、渦巻きの形を作れるよう歩いた軌跡です。大変、精度よくデータ収集されているのがわかります。
静岡4市1町オープンデータ検討部会にて大阪の取組みを説明(11/27)
Geoアクティビティコンテスト2018 電子国土奨励賞 受賞(11/15-17)
課題名:基盤地図情報:投資を凍死から守る処方箋CAD
ふれあい土木展 災害情報共有システム等 展示(11/10)
関西G空間フォーラムにてシステム展示(10/3)
防災マップ作成体験学習を寝屋川市立楠根小学校で実施(9/14)
今回の取組みでは、空間情報統括監理者の資格を有する者で構成されるスペーシャリストの会(SPの会)と国土地理院近畿地方測量部(山田様)の協力をいただきました。
防災マップ作成体験学習を鳳小学校で実施 (7/26)
Civic Tech Forum2018 で、取組み内容をLT (6/2)
由良川水系総合水防演習に災害情報共有システムを展示(5/12)
GIS官民協議会 支援グループ
2017年度
第22回「震災対策技術展」横浜 でシステムを展示(2/8-9)
災害アプリ体験コーナーにおいて、地域防災マップ作成支援システム、災害情報共システムを展示しました。
関西G空間フォーラムにてシステム展示(11/22)
ふれあい土木展 災害情報共有システム等 展示(11/10)
富山市ライフライン共通プラットフォーム協議会で取組み内容を説明(11/2)
防災マップ作成体験学習を河南町立中村小学校で実施 (9/14)
防災マップ作成体験学習を岸和田市立城東小学校で実施 (9/8)
関西大学 窪田研究室の学生さんがサポートしてくれました。
CIVIL3連携災害対策訓練に災害情報共有システムVer2を提供(9/1)
防災マップ作成体験学習を堺市立浜寺昭和小学校で実施 (7/1)
㈱CLC 様とのコラボレーションにより防災マップ作成講座を実施しました。
平成 29 年度大和川水防・大阪府地域防災総合演習に災害情報共有システムを展示(5/13)
GIS官民協議会 支援グループ
2016年度
オープンソースカンファレンス2017 Osakaに展示、発表(1/28)
ふれあい土木展 災害情報共有システム等 展示(11/12)
平成28年度防災アプリケーション審査で「防災アプリ賞」受賞(10/30)
「浸水ナビ」(地点別浸水シミュレーション検索システム)のAPIを組み込みました。
防災マップ作成体験学習を富田林市立伏山台小学校で実施 (9/23)
CIVIL3連携災害対策訓練に災害情報共有システムVer2を提供(9/1)
平成28年度 大阪府地域防災総合演習に災害情報共有システムを展示(5/21)
GIS官民協議会 支援グループ
2015年度
大阪府(都市整備部)防災訓練に災害時情報共有システム、道路通行可否情報システムを提供(1/19)
防災訓練は、「通れる道」情報の把握に焦点が当てられており、災害時情報共有システムと新たに道路通行可否情報システムを提供し、活用されました。防災訓練では、大阪府の職員による訓練以外に、大阪府測量設計業協会の会員、防災ボランティアからシステムに写真を送ってもらい、、災害情報の共有訓練が実施されました。また、大阪府測量設計業協会の会員(かんこう、クモノスコーポレーション、中央復権コンサルタンツ)がドローンを利用した写真、動画を登録されました。
摂津市三宅地区防災訓練にシステムを提供(12/6)
大阪府880万人防災訓練(都市整備部)で利用した災害情報共有システムを利用していただきました。
Geoアクティビティフェスタで奨励賞 受賞(11/26-28)
課題名:災害情報共有システム、職員参集システム
防災マップ作成体験学習を高槻市立高槻小学校で実施 (11/9)
中国湖南省国土資源庁訪日研修団との意見交換(11/6)
大阪府880万人防災訓練に災害時情報共有システムを提供(9/4)
岸和田土木事務所と共に取り組んできた災害情報共有システムを提供しました。
近畿地区産官学連携協議会(準備委員会)で取組み内容を説明(5/28)
国土地理院の各測量部が主催している地区産官学連携協議会の準備委員会が開催され、大阪での活動内容のご紹介と利用しているシステムの横展開の提案を行いました。
日韓GIS専門家セミナー 参加(5/14)
ソウル市上水道事業本部で行われた日韓GIS専門家セミナーで官民協議会の活動内容の報告を行ないました。ソウル市側は、上水道事業本部、道路管理課、土地管理課などの発表がありました。翌日 5/15 韓国GIS学会春季発表会において、GIS-SC 代表理事である碓井先生より、「日本の大縮尺基盤地図整備/更新と自治体の大縮尺電子地図整備」について発表されました。
GIS官民協議会 支援グループ
2014年度
チェユンス教授(Prof. Choi Yun Soo:ソウル市立大学空間情報研究センター長)との意見交換(1/13)
大縮尺図面の整備・活用について意見交換を実施した後、懇親会を開催し親睦を行いました。
チェユンス教授、キムジェミョン(Kim Jae Myeong:ソウル市立大学空間情報研究員、研究教授)、コンジンソク(Kwon Jinsuk:ソウル市立大学空間情報研究員)と支援グループメンバー及び代表理事 碓井先生、関西大学 窪田先生と約6時間にわたり、協議会設立趣旨・目的、活動状況、・システムの活用実例などを説明した後、活発な意見が交わされました。
国土地理院と基盤地図情報、電子国土についての意見交換(12/9)
Geoアクティビティフェスタに展示・発表(11/13-15)
課題名:(子供たちによる)地域防災マップ作成支援システム
ブースに来てくださった方々は、子供たちによる危険個所の入力による防災マップの作成という今回の取組み、産官学の連携による地域支援の取組みに対して長い時間我々と意見交換をしてくださいました。
支援グループのメンバーと国土地理院基本図情報部 管理課長、参事官と基盤地図、地理院地図について、意見交換を行わせていただきました。
「測量の日」記念フェア2014 取組み内容を発表(6/3)
GIS官民協議会での過去11年間の成果(データ整備・更新・利活用の取組みを振返って)と課題と展望について話をした。
防災マップ作成体験学習を熊取町立南小学校で実施
GIS官民協議会 支援グループ
2013年度
電子国土賞2013に応募(落選)
「電子国土Webを使用したDXFファイル出力システム」は、第二次選考ノミネート作品となったが、落選となりました。しかし、同じ機能が、Geoアクティビティコンテスト2018 電子国土奨励賞 の受賞作品となりました。
電子国土WebシステムV4の背景図とDXFファイル
Geoアクティビティフェスタに展示・発表(11/14-16)
課題名:土木事務所や道路管理者向け日常業務での活用や情報共有のためのプラットホーム
(地理院長との記念写真)
第14回関西地域GIS自治体意見交流会で取組み内容を発表(11/29)
岸和田土木事務所 防災訓練に参加(6/10)
岸和田土木事務所との勉強会を通じて、OSSの利用したアプリケーションを作成し、防災訓練で利用している。前回(2015/1/17)の反省から、投稿データに臨場感を出すために、関西大学 窪田研究室の学生2名が、黒子となり公開されている災害時の写真のExifを修整して、送付する作業を担当してくれました。
GIS官民協議会 支援グループ
2012年度~2009年度
岸和田土木事務所(GIS官民協議会事務局OB)との勉強会、システム開発を実施
GIS官民協議会 WG4 技術支援・啓発活動の強化を実施
・市役所の職員を対象にしたGIS講習会
・「基盤地図情報の更新と地域連携」に関する講演会(国土地理院との共催)
・道路調整会議システム説明会